MathJaxで利用するLaTeXコマンド一覧と使い方

  • 公開日:2018/11/20
  • 更新日:2018/12/02
  • 投稿者:n bit

MathJaxで利用するLaTeXコマンド一覧表と使い方を解説。世界最大の数学論文データベース『MathSciNet』でも採用されている『MathJax』を使ってLaTeXコマンドを入力することで世界的な標準の流れに乗りながら日本語のテキスト入力にも対応できます。

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MathJaxでLaTeXコマンドの使い方

最初にMathJaxをブログやウェブサイトに設置しておく必要があります。まだ完了していない方は下記のページを参考にインストール作業を先に済ませておいてください。

MathJaxでのLaTeXコマンドの使い方はコマンドを指定記号『\(・・・\)』で囲います。指定記号『\(・・・\)』で囲われた内容がフロントエンド側に数式に変換され出力されます。

\(LaTeXコマンド\)

上記コマンドではインラインで表示されますがブロックで表示したい場合に利用する指定記号は『\[・・・\]』です。

\[LaTeXコマンド\]

通常は『\(・・・\)』を利用します。

Jupyter Notebookでの利用時

Jupyter Notebookは標準でLaTeXコマンドに対応していますが記述時の前後の指定記号が『\(・・・\)』から『$・・・$』へ変わります。

\(LaTeXコマンド\)
↓:前後の記号を$に変更
$LaTeXコマンド$

LaTeXコマンド一覧

LaTeXコマンドの一覧です。よく利用するものを中心にまとめました。

  • コマンド数が多いので左の目次ボタンをクリックして必要な項目へジャンプしてください。

インラインで数式を書く

記述方法

インラインで数式\(y=f(x)\)を書きます

出力結果

インラインで数式\(y=f(x)\)を書きます

ブロックで数式を書く

インラインからブロックに変更されセンタリング、数式の表示方法がインライン数式からディスプレイ数式へと変わります。

記述方法

ブロックで数式\[y=f(x)\]を書きます

出力結果

ブロックで数式\[y=f(x)\]を書きます

改行

記述方法

\(x = 1\\y = 2\)

出力結果

\(x = 1\\y = 2\)

角度表記

記述方法

\(60^\circ\)

出力結果

\(60^\circ\)

分数:\frac{分子}{分母}

記述方法

\(\frac{3}{5}\)

出力結果

\(\frac{3}{5}\)

表示形式をディスプレイ数式に変更

分数等の様に高さが高くなるものはインライン表示のままの場合1行に表示を制限され見にくいです。『\displaystyle』コマンドを利用することで表示形式をディスプレイ式に変更し見やすくなります。

記述方法

\(\displaystyle \frac{3}{5}\)

出力結果

\(\displaystyle \frac{3}{5}\)

絶対値

記述方法

\(|5|\)

出力結果

\(|5|\)

連立方程式

記述方法

\(\left\{\begin{array}{l}3x + 2y = 13\\5x + 3y = 21\end{array}\right.\)

出力結果

\(\left\{\begin{array}{l}3x + 2y = 13\\5x + 3y = 21\end{array}\right.\)

◯乗:底^指数

記述方法

\(y=x^2+1\)

出力結果

\(y=x^2+1\)

無限小数

記述方法

\(3.14 \ldots\)

出力結果

\(3.14 \ldots\)

繁分数式

記述方法

\(\cfrac{3+\cfrac{1}{3}}{5}\)

出力結果

\(\cfrac{3+\cfrac{1}{3}}{5}\)

括弧の大きさを拡大

括弧内の数式にあわせて自動的に括弧の大きさを拡大して調節するためのコマンドです。例えばカッコ内の式が分数の場合括弧の高さが足りなくなりますが『\left \right』指定で自動調整されます。

記述方法

\(\left( \frac{3}{5} \right)\)

\(\left[ \frac{3}{5} \right]\)

出力結果

\(\left( \frac{3}{5} \right)\)

\(\left[ \frac{3}{5} \right]\)

式番号

記述方法

\(\displaystyle \frac{3}{5} \tag{5}\)

出力結果

\(\displaystyle \frac{3}{5} \tag{5}\)

ルート(根号):\sqrt{数}、\sqrt[n乗根]{数}

記述方法

\(\sqrt{x}\)

出力結果

\(\sqrt{x}\)

べき根

記述方法

\(\sqrt[3]{x}\)

出力結果

\(\sqrt[3]{x}\)

\mathstrutコマンドでルート(根号)の高さを合わせる

文字修飾コマンドは元となる文字を基準として修飾記号の高さを合わせます。基準となる文字の高さ自体が様々な場合は修飾記号の高さもまちまちになりますが、『\mathstrutコマンド』を使うとすべての高さが揃います。

記述方法(\mathstrutコマンドなし)

\(\sqrt{a} + \sqrt{b} + \sqrt{c} + \sqrt{d}\)

出力結果

\(\sqrt{a} + \sqrt{b} + \sqrt{c} + \sqrt{d}\)

記述方法(\mathstrutコマンドあり)

\(\sqrt{\mathstrut a} + \sqrt{\mathstrut b} + \sqrt{\mathstrut c} + \sqrt{\mathstrut d}\)

出力結果

\(\sqrt{\mathstrut a} + \sqrt{\mathstrut b} + \sqrt{\mathstrut c} + \sqrt{\mathstrut d}\)

三角関数

記述方法

\(\sin \alpha\)

\(\cos \beta\)
\(\tan \theta\)

出力結果

\(\sin \alpha\)

\(\cos \beta\)

\(\tan \theta\)

自然指数関数

記述方法

\(\exp(x)\)

出力結果

\(\exp(x)\)

対数

記述方法

\(\log{_2} x\)

出力結果

\(\log{_2} x\)

記述方法

\(\log x\)

出力結果

\(\log x\)

総和記号『 Σ (シグマ)』

記述方法

\(\sum_{k=1}^{n}k^2\)

出力結果

\(\sum_{k=1}^{n}k^2\)

\displaystyleコマンドでディスプレイ数式に変更

記述方法

\(\displaystyle \sum_{k=1}^{n}k^2\)

出力結果

\(\displaystyle \sum_{k=1}^{n}k^2\)

極限

記述方法

\(\lim_{h \to 0} \frac{\sqrt{a+h}-\sqrt{a}}{h}\)

出力結果

\(\lim_{h \to 0} \frac{\sqrt{a+h}-\sqrt{a}}{h}\)

\mathstrut \displaystyleコマンドで表示を整形

記述方法

\(\displaystyle \lim_{h \to 0}

\frac{\sqrt{\mathstrut a+h}-\sqrt{\mathstrut a}}{h}\)

出力結果

\(\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{\sqrt{\mathstrut a+h}-\sqrt{\mathstrut a}}{h}\)

微分

記述方法

\(f'(x)\)

\(\frac{dy}{dx}\)
\( \lim_{ \Delta x \to 0 } \frac{ f(x + \Delta x) - f(x) }{ \Delta x }\)

出力結果

\(f'(x)\)

\(\frac{dy}{dx}\)

\(\lim_{ \Delta x \to 0 } \frac{ f(x + \Delta x) - f(x) }{ \Delta x }\)

\displaystyleコマンドでディスプレイ数式に変更

記述方法

\(f'(x)\)

\(\displaystyle \frac{dy}{dx}\)
\(\displaystyle \lim_{ \Delta x \to 0 } \frac{ f(x + \Delta x) - f(x) }{ \Delta x }\)

出力結果

\(f'(x)\)

\(\displaystyle \frac{dy}{dx}\)

\(\displaystyle \lim_{ \Delta x \to 0 } \frac{ f(x + \Delta x) - f(x) }{ \Delta x }\)

積分

記述方法

\(\int_0^1 f(x) dx\)

出力結果

\(\int_0^1 f(x) dx\)

\displaystyleコマンドでディスプレイ数式に変更

記述方法

\(\displaystyle \int_0^1 f(x) dx\)

出力結果

\(\displaystyle \int_0^1 f(x) dx\)

矢印形式のベクトル

1変数

記述方法

\(\vec{a}\)

出力結果

\(\vec{a}\)

複数の変数

記述方法

\(\overrightarrow{ab}\)

出力結果

\(\overrightarrow{ab}\)

太字形式のベクトル

記述方法

\(\mathbf{a}\)

出力結果

\(\mathbf{a}\)

太字斜体(イタリック)形式のベクトル

記述方法

\(\boldsymbol{a}\)

出力結果

\(\boldsymbol{a}\)

単位ベクトル:ハット

太字形式の単位ベクトル:ハット

記述方法

\(\mathbf{\hat{a}}\)

出力結果

\(\mathbf{\hat{a}}\)

太字斜体形式の単位ベクトル:ハット

記述方法

\(\boldsymbol{\hat{a}}\)

出力結果

\(\boldsymbol{\hat{a}}\)

行列

行列(丸かっこ)

記述方法

\(A=\begin{pmatrix} 5 & 3 \\ 7 & 2 \end{pmatrix}\)

出力結果

\(A=\begin{pmatrix} 5 & 3 \\ 7 & 2 \end{pmatrix}\)

行列(角かっこ)

記述方法

\(A=\begin{bmatrix} 5 & 3 \\ 7 & 2 \end{bmatrix}\)

出力結果

\(A=\begin{bmatrix} 5 & 3 \\ 7 & 2 \end{bmatrix}\)

行列(汎用)

行列の『列数』を『\begin{array}』の後ろの『{ccc}』で指定しています。3列なので『c』が3つです。もしも4列なら『c』が4つで『{cccc}』と指定します。

  • 『c』は中央揃え:center
  • 『r』は右寄せ:right
  • 『l』は左寄せ:left

の指定です。

記述方法

\begin{eqnarray}
A=\left(
\begin{array}{ccc}
a_{11} & a_{12} & a_{13} \\
a_{21} & a_{22} & a_{23} \\
a_{31} & a_{32} & a_{33}
\end{array}
\right)
\end{eqnarray}

出力結果

\begin{eqnarray}A=\left(\begin{array}{ccc}a_{11} & a_{12} & a_{13} \\a_{21} & a_{22} & a_{23} \\a_{31} & a_{32} & a_{33} \end{array}\right)\end{eqnarray}

右寄せ

記述方法

\begin{eqnarray}
A=\left(
\begin{array}{rrr}
900 & 5 & -30 \\
3 & -120 & 2 \\
-840 & 27 & -670
\end{array}
\right)
\end{eqnarray}

出力結果

\begin{eqnarray}A=\left(\begin{array}{rrr}900 & 5 & -30 \\ 3 & -120 & 2 \\ -840 & 27 & -670 \end{array}\right)\end{eqnarray}

m×n行列の省略表示(丸かっこ)

記述方法

\begin{eqnarray}
A = \left(
\begin{array}{cccc}
a_{11} & a_{12} & \ldots & a_{1n} \\
a_{21} & a_{22} & \ldots & a_{2n} \\
\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\
a_{m1} & a_{m2} & \ldots & a_{mn}
\end{array}
\right)
\end{eqnarray}

出力結果

\begin{eqnarray}A=\left( \begin{array}{cccc} a_{11} & a_{12} & \ldots & a_{1n} \\ a_{21} & a_{22} & \ldots & a_{2n} \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ a_{m1} & a_{m2} & \ldots & a_{mn} \end{array}\right) \end{eqnarray}

m×n行列の省略表示(角かっこ)

記述方法

\begin{eqnarray}
A = \left[
\begin{array}{cccc}
a_{11} & a_{12} & \ldots & a_{1n} \\
a_{21} & a_{22} & \ldots & a_{2n} \\
\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\
a_{m1} & a_{m2} & \ldots & a_{mn}
\end{array}
\right]
\end{eqnarray}

出力結果

\begin{eqnarray}A=\left[\begin{array}{cccc} a_{11} & a_{12} & \ldots & a_{1n} \\ a_{21} & a_{22} & \ldots & a_{2n} \\ \vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\ a_{m1} & a_{m2} & \ldots & a_{mn} \end{array}\right]\end{eqnarray}

記号

様々な記号を表示するコマンドの一覧です。

数学記号(演算子、等号、不等号)

表示記号記号記述方法出力結果
×\times\(\times\)
÷\div\(\div\)
≦ ≧等号付き不等号\leq、\geq\(\leq \geq\)
≪ ≫非常に小、非常に大\ll、\gg\(\ll \gg\)
=等号(イコール)=\(=\)
不等(ノットイコール)\neq\(\neq\)
恒等、定義、合同\equiv\(\equiv\)
ほとんど等しい(ニアリーイコール)\sim\(\sim\)
ほとんど等しい(ニアリーイコール)\simeq\(\simeq\)
ほとんど等しい(ニアリーイコール:国際的)\approx\(\approx\)
ほとんど等しい(ニアリーイコール:日本のみ)\fallingdotseq\(\fallingdotseq)\
ほとんど等しい(ニアリーイコール)\risingdotseq\(\risingdotseq)\
±プラスマイナス\pm\(\pm\)
マイナスプラス(複合同順)\mp\(\mp\)
無限大\infty\(\infty\)

ギリシャ文字

表示記号記号名記述方法出力結果
αアルファ\alpha\(\alpha\)
βベータ\beta\(\beta\)
γガンマ(小文字)\gamma\(\gamma\)
Γガンマ(大文字)\Gamma\(\Gamma\)
δデルタ(小文字)\delta\(\delta\)
Δデルタ(大文字)\Delta\(\Delta\)
εイプシロン(小文字1)\epsilon\(\epsilon\)
εイプシロン(小文字2)\varepsilon\(\varepsilon\)
ζゼータ\zeta\(\zeta\)
ηエータ\eta\(\eta\)
θシータ(小文字1)\theta\(\theta\)
θシータ(小文字2)\vartheta\(\vartheta\)
Θシータ(大文字)\Theta\(\Theta\)
ιイオタ\iota\(\iota\)
κカッパ\kappa\(\kappa\)
λラムダ(小文字)\lambda\(\lambda\)
Λラムダ(大文字)\Lambda\(\Lambda\)
μミュー\mu\(\mu\)
νニュー\nu\(\nu\)
ξクシー(小文字)\xi\(\xi\)
Ξクシー(大文字)\Xi\(\Xi\)
οオミクロンo\(o\)
πパイ(小文字1)\pi\(\pi\)
πパイ(小文字2)\Pi\(\Pi\)
Πパイ(大文字)\Pi\(\Pi\)
ρロー(小文字1)\rho\(\rho\)
ρロー(小文字2)\varrho\(\varrho\)
σシグマ(小文字1)\sigma\(\sigma\)
σシグマ(小文字2)\varsigma\(\varsigma\)
Σシグマ(大文字)\Sigma\(\Sigma\)
τタウ\tau\(\tau\)
υウプシロン\upsilon\(\upsilon\)
φファイ(小文字1)\phi\(\phi\)
ファイ(小文字2)\varphi\(\varphi\)
Φファイ(大文字)\Phi\(\Phi\)
χカイ\chi\(\chi\)
ψプサイ(小文字)\psi\(\psi\)
Ψプサイ(大文字)\Psi\(\Psi\)
ωオメガ(小文字)\omega\(\omega\)
Ωオメガ(大文字)\Omega\(\Omega\)
\(\bar{x}\)エックスバー\bar{x}\(\bar{x}\)

今日のdot

MathJaxで利用するLaTeXコマンド一覧表と使い方を解説しました。少し複雑な数式になるとLaTeXコマンドを利用しないと記述するのが難しいので積極的に利用することをお勧めします。

コマンドは最初から全て覚えようとしなくても必要な時に上記のような一覧表を見ながら入力していくのでも充分です。頻繁に利用するものは自然に覚えることができます。

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