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検索順位とは?意外と知らない検索順位の基本

  • 公開日:2020/08/16
  • 更新日:2020/08/16
  • 投稿者:n bit

SEOに関わると必ず1度は目にする言葉「検索順位」。多くの人が気にしている割には誤解されている部分も多いと感じます。今回はこの検索順位について詳しく解説します。

  • SEO

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検索順位ってあれでしょ。検索で表示順位のことですよね。今更解説してくれなくてもそれぐらいわかります。

と思ってたりしますか?

もし次の2つの質問に即答できるようであればその先を読み進める必要はありません。

  • 問1:

    ユーザが検索するキーワードに対して、自分のサイトのページは検索結果2ページ目15位に位置する。ユーザが実際に検索した結果、検索結果1ページ目で希望とする情報が載っていそうなページを発見し2ページ目以降の検索結果ページを確認することなくそちらのウェブサイトへ移動した。

    この時、自分のサイトの検索順位はどうなるのか?

問1は現実にはありえない設定が実は一部含まれていますので、不適切な説明となっておりますがそこは理解を深めるためと言うことで。詳しくは後の解説で触れております。

  • 問2:

    検索順位と一言に言ってもGoogleの検索結果エリアには通常の検索結果以外にマップの検索結果や動画の検索結果などを合わせて表示され場合があります。

    複数のエリアで自分のページが表示された場合検索順位はどのようにカウント・記録されるのか?

いかがでしたでしょうか?

答えがわからなかった方も安心してください。この先のページを読み進めることで

  • 検索順位が決定されるタイミング
  • 複数の検索結果エリアの順位取得方法

等について詳しく知ることができます。検索順位とは検索したときに並んでいる順番程度にふんわりと理解していた方には新しい発見があるでしょう。

それでは早速解説していきます。

検索順位とは

最初に検索順位について解説していきましょう。

検索順位とはGoogleの検索結果ページで自分のページへのリンクが表示されている順番を検索順位と呼びます。こちらに関しては今更解説されなくても既知の事実かと思います。

問題はこちらの検索順位がどのようなタイミングで決定されているかでしょう。

検索順位はいつ決まる

検索順位は事前に決まっているものではなくユーザが検索時、検索結果が表示されたタイミングで初めて決定されます。この「結果が表示されたタイミング」がとても重要で、検索順位は事前に決まっているものだと認識している方も多いようです。

Google側が事前に取得しストックしている情報は順位の元となる情報であり、それをもとにしてユーザが検索を行った状況に合わせて初めてページの検索順位が決定すると言うのが正しい理解。

検索結果が表示されたタイミングでないと検索順位が確定しないため、問1の質問のように2ページ目の検索結果が表示されていれば自分のページへのリンクが表示されていた可能性があったとしても、検索結果1ページ目でユーザが他のサイトへ飛んでしまった場合は検索順位がつかないことになります。

Note

この理解は様々な検索順位チェックツールで後々分析を行うとき非常に重要。

そのため、現在ページが特定の検索キーワードに対して2〜3ページ目であれば表示される状態にあったとしても検索したユーザがすべて1ページ目でどこかのサイトへ移動してしまった場合には全く順位がつかずページ自体が機能していないように感じることでしょう。

この傾向はもともとの検索数自体が少ない検索キーワードでは起こりやすい現象。検索数が少ないキーワードは競合するページ等も少ないため1ページ目で大抵の場合どこかのサイトに飛んでしまうことが多く、あまり検索結果の深いページまではユーザが追いかけない傾向が強いことも起因しています。

また、検索順位が非常に低い場合も同じように検索順位がつかない傾向が強いです。理由は同じく検索結果のあまり深いページまではユーザが表示しないため。

自分の検索体験を振り返っていただければ分かりやすいと思いますが、通常の検索であれば1〜3ページ目あたりまで表示させれば良い方ではないでしょうか。あまり5、6、7ページ目と深いページまで追いかけていくユーザは少ないでしょう。もちろんユーザの悩みが解決しにくいものや悩みが深いものであれば傾向も変わってきますが。

このように検索順位がとても低い場合は検索結果ページが表示されず検索順位がつかないことが多くなります。

ランキングチェックツールによって検索順位の記録方式が異なる

SEOに取り組み始めたばかりの方はGoogleが用意しているサーチコンソールの「検索パフォーマンス」を利用してランキングをチェックしているでしょう。

そのうち、より興味が湧いたりもっと深く取り組みたいと考えた人は他のランキングチェックツールも導入しているかもしれません。実はそれぞれの検索順位の記録方式に少しずつ違いがあり記録される結果には差異があります

少し突っ込んだ話になりますので詳しい解説は別のページに譲りますが、例えば、サーチコンソールではユーザが実際に検索を行い表示されたタイミングで検索順位を記録します。サーチコンソール以外のランキングチェックツールでは大抵の場合ツール側がある順位までの検索結果ページを強制的に表示させその時の順位を記録します。

つまり、サーチコンソール側はユーザが表示しない検索結果ページの順位に関しては取得することができず、サーチコンソール以外のランキングチェクツールではユーザが実際に検索結果ページを表示させないエリアであっても順位を取得することができる。

どちらが良いと言うわけではなくそれぞれにメリット・デメリットがあります。

サーチコンソール側はユーザが表示していない検索結果エリアに関して順位を確認できないデメリットはありますが、代わりにユーザの行動が反映されやすいと言うメリットもあります。サーチコンソール以外のランキングチェックツールではその反対。ユーザが検索結果ページを表示しなくても現在の自分のページの検索順位が把握できる代わりに実際のユーザの行動は反映されづらい。

その他にも各ツール間でメリット・デメリットが数多くあり分析時には特徴理解して注意する必要があります。

たまに「101位以下のキーワードはユーザの悩みが深く対策すべきキーワードとページである」といった記事を見受けますが、ここまでの内容を整理するとチェックするツールによっては必ずしもそうならないことが何となく理解できると思います。

複数の検索結果エリアの検索順位カウント方法

ここまでは検索順位がいつ決定されるのかについて解説してきました。ここからは決定された検索順位のカウント方法についてです。

Googleの検索結果画面には通常の検索結果のほかに、カルーセル、強調スニペット、ナレッジパネル等、複数の検索結果表示エリアで構成されています。

聞き慣れない言葉もあると思いますので下記に簡単にまとめておきました。

Note

カルーセル

カルーセルとは、英単語では回転棚の意味。検索結果の中段等に表示される横スライド(スワイプ表示)で切り替え可能な表示領域。

ショッピング広告、マップ、画像、動画、トップニュース等。

強調スニペット

強調スニペットとは、ユーザが検索したキーワードから類推される質問に対する回答を持ったページの要約文章をページのリンクとともに検索結果画面の1番上に表示させる仕組み。また、その表示領域。

ナレッジパネル

ナレッジパネルとは、ナレッジグラフ(人物、場所、組織、物事に関する主な事実を巨大なバーチャル百科事典のように集積したもの)に存在する対象を検索したときGoogleの検索結果に一般的な情報を簡易的にまとめて表示する特別な情報表示領域。

デスクトップの検索結果では基本的に1つのボックスに収められているがモバイルでは複数に分割されているケースもある。

今はざっくりと検索結果画面には様々な表示方法で検索結果が表示されることがあり、その複数に自分のページが表示されることがある程度に理解しておけば大丈夫です。

デバイスのタイプや画面サイズによっても変わってくる部分はありますが、まず基本ルールについて押さえておきましょう。

検索順位カウントの基本ルールは、

  • 上から下、左から右の順番でカウントされる
    (※ 2020年8月現在のルール。将来変更される可能性はあります。)

下記のような検索結果画面が表示されたとしましょう。

SERP検索順位

この場合基本ルールに従うと次のような検索順位になります。

検索順位のカウント方法

通常、PCの検索結果画面ではナレッジパネル内の順位は11位になる可能性が高い。そのため単純にランキングチェックツールで11位と表示されているから5位に比べてパフォーマンスが悪いと言った単純な判断にはならないことがご理解いただけるでしょう。

ナレッジパネルは検索結果の1や2位と同じ程度の目線の高さで配置されていますからね。

後はいくつか補足事項があります。

  • 同じカルーセル内の検索順位は全て同位。
  • 各ページへのリンクがないタイプのカルーセルには順位がつかない。
  • 広告には順位がつかない。

1つのカルーセル内に表示されている複数のページリンクに関しては全て同じ検索順位となります。上から数えてカルーセルの順位が3位であればその内のページリンクも全て3位。

検索順位のカルーセルカウント方法

カルーセルの中には1部ページへのリンクもないタイプがあります。代表的なものは検索をさらに絞り込んでいくようなもの。このタイプはページへのリンクがありませんので順位のカウントに入りません。

また、基本的には自然検索に対しての検索順位ですので広告部分も順位のカウントに入りません。

Note

自然検索(オーガニック検索)

広告枠を除いた純粋な検索結果部分と理解しておけば大丈夫です。

複数の検索結果エリアの検索順位取得方法

こちらもランキングチェックツールによって多少差異はありますがここではGoogleのサーチコンソールを基準に解説していきましょう。

1ページ目の検索結果に自分の同じページが複数表示された場合は一番順位が高いもので記録されます。

順位の取得方法については単純でこれだけで。

ただ、実際にツールで確認するときには1つのクエリに対して複数のページが含まれている場合や、フィルタリングした期間に複数の結果が混ざっていることが普通ですのでそのような場合は平均された値が表示されています。

そのため検索するユーザの地域やデバイス、画面サイズなどによってもばらつきが出ますのでそれらの平均であることを認識しておくことが大切。

サーチコンソール以外のランキングチェックツールでは1ページの検索結果内に複数の同じリンクが表示された場合は全て記録するものや、検索結果エリア別に分けて取得するものなどもあるので自分の戦略や分析したいものにあったツールを後々選択するとよいでしょう。

今日のdot

検索上位の基本についてご理解いただけたと思います。またランキングチェックツールは絶対的なものではなく検索時の状況によって同じ順位でも発揮される効果は違うことが理解いただけたことでしょう。

そのためランキングチェックツールだけを見ているのでは不十分で最終的には実際に自分で検索してみて検索結果画面を見る癖を持つべきです。

ではランキングチェックツールは全く役に立たないのかというとそうではありません。重要な事は

  • 上記のような内容正しく理解した上で見る
  • 順位を絶対的な指標にするのではなく時系列の値を比較しながら見る
  • 検索結果エリアごとに分解して順位の推移や変動を把握する

などを分析中の工夫を入れることで大きな効果をもたらします。