税別を求める簡単な計算方法【割り算が面白い様に理解出来る】
- 公開日:2018/03/18
- 更新日:2018/12/23
- 投稿者:n bit
商品を購入したときに税別価格を算出する場合、どのように計算していますか?もしかして一度108で割って、100を掛けたりしていませんか?実は割り算の本質をしっかりと理解していればもっと簡単に計算できてしまいます。小数点が絡む割り算になると途端に意味がわからなくなってしまう人は必見です。
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割り算の本質
小数点が絡んだときの割り算って何を求めているのかよくわからなくなる時がありますよね。しかし、割り算の本質がしっかりと理解できていればもう迷わなくなります。
先日私の息子が数日寝込んでしまい学校の授業を取り戻すのに私が学校の先生の代わりに割り算を教えることになりました。その時そもそも割り算は何をやっているのかがよく理解できていなかったようで割り算の根本的なことを教えてあげるとスムーズに理解できたようです。
大人でも消費税の計算を行うときに電卓でいちど商品価格を108で割って100を掛け直す方がいますが、多分それは割り算の本質を忘れてしまっているのだと思います。割り算の本質が理解できていればもっと簡単な計算方法があります。
それは商品価格を1.08で割ってあげるだけで良いのです。
商品価格が10,800円だった場合
- \(10800÷1.08=10000\)
すでにこれがスムーズに理解できている方はこれ以上読み進める必要はありません。
頭の中に?が点灯した方はこの続きを読んでみてください。
割り算は何を求めているの?
割り算はそもそも何を求めているのでしょうか?算数や数学を理解したい時は扱う数字を単純にすると理解しやすいですね。そこでいくつか単純な割り算をやってみます。
- \(30÷3=10\)
- \(30÷2=15\)
こうして考えれば何の事は無いですね。そうです。割る数1辺りの数を求めているのです。
- \(30÷3=10\):1辺り10
- \(30÷2=15\):1辺り15
つまり、
- 「割り算は割る数1辺りの数を求める計算」
これだけ理解できていれば小数点が絡んだ計算でも何も問題ありません。
- \(30÷0.5=60\):1辺り60
どうでしょうか、うまく割り算の基本が理解できましたか?
- 割られる数:30
- 割る数:0.5
割る数1辺りの数を求める計算なので0.5で割るということは直感的に割られる数が2倍になると理解できますよね。
1に対して割る数0.5は\(\frac{1}{2} \)。割る数を1にするには、2倍する必要がある。つまり、割る数1辺りの数は割られる数の2倍になると言うことです。割り算の本質が理解できていれば上記の計算は掛け算の方が早かったりします。
このあたりは言葉で表現すると言い回しがややこしくなったりするので、ここがうまく理解できていない人は下記の単純は計算をやると直感的に理解しやすいと思います。
- \(120÷2=60\):1辺り60
- \(60÷1=60\):1辺り60
- \(30÷0.5=60\):1辺り60
税別を求める簡単な計算方法
では、最後にもう一度税別価格を簡単に計算して求めてみましょう。税別計算でのポイントは税抜き価格が1であると言う理解です。
税込価格は108%の状態ですよね。消費税は8%です。という事は、税抜き価格は100%の状態です。つまり税抜き価格は1の状態です。
- 税込価格:1.08
- 税抜き価格:1
もう後は簡単ですね。税抜き価格を求めると言う事は、1辺の数を求めればいいのですから割り算の本質そのものです。
- 「割り算は割る数1辺りの数を求める計算」
そのため商品価格を1.08で割ってあげれば良いと言う結論になります。
商品価格が10,800円だった場合
- \(10800÷1.08=10000\):1辺り10,000円
今日のdot
割り算の本質いかがだったでしょうか。割り算の本質は- 「割り算は割る数1辺りの数を求める計算」
です。
これだけを理解しておけば税別計算を行うときに電卓を二回弾く必要もありません。
余談:【等分除:とうぶんじょ】と、【包含除:ほうがんじょ】
ちょっとめんどくさそうな言葉が出てきましたよね。税別を求めるのには関係のない話なので興味がない方は無視してもらっても大丈夫です。
ここまでのお話しは最終的に「税別を求める簡単な計算方法」を説明するために行ったもので、実は【等分除:とうぶんじょ】と呼ばれる割り算の1側面しかお話ししていません。
もう一つ、割り算には【包含除:ほうがんじょ】と言う側面があります。
- \(10÷2=5\)
例えば上記のような割り算を図に描いて理解しようとしたときに2種類の図を描くことができます。
- パターン1:【○○○○○】・【○○○○○】
- パターン2:【○○】・【○○】・【○○】・【○○】・【○○】
パターン1は、次のようなイメージを想定して図式化されたものです。
- チョコレート10個を2人で分けた場合、1人あたりのチョコレートの数を求める。
パターン2は、次のようなイメージを想定して図式化されたものです。
- チョコレート10個を2個ずつ分けた場合、何人にチョコレートを配れるかの人数を求める。
パターン1はこのブログで解説したもので【等分除】。つまり、本質は
- 「割る数1辺りの数を求める計算」
です。
パターン2は、【包含除】。こちらの本質は
- 「割る数で包んだ塊がいくつ取れるかを求める計算」
です。この本質を応用したものでもう1パターン図を描くことができます。
- パターン3:
【○○】・【○○】・【○○】・【○○】・【○○】
【○○】
何やらよくわからない分け方になってきましたね。
パターン3は、次のようなイメージを想定して図式化されたものです。
- A君はチョコレート10個、B君はチョコレート2個持っています。A君はB君の何倍のチョコレートを持っているかを求める。
つまり、倍率を求める計算です。こちらも【包含除】で基本的に本質は同じです。
余談が長くなりましたがちょっとした頭の体操になりますね。また、お子様から割り算について質問されても自信を持って答えられるかもしれませんね。